【戸籍の広域交付制度】とは?
2024年05月17日 18:54
戸籍の広域交付制度
相続の手続きをする際に戸籍が必ず必要になってきます。原則として戸籍は本籍地の役所で取得することになっております。本籍地とは戸籍に記載される人が任意に決めるものです。仮に生まれが港区でも,北海道が本籍地の人もいます。
この場合は北海道まで行くか,もしくは郵送で戸籍を取り寄せる必要がありました。今回広域交付制度が始まったことにより,自分の住んでいる市や,働いている場所の区で戸籍を取得できるようになりました。
広域交付
相続の手続きを始めるにあたって戸籍を集めることになります。広域交付制度は,本籍地にとらわれず,各自治体の役所で戸籍を集められる制度です。
もちろんご自身の職場が港区にあり,お昼休みに取りに行って頂くことも可能になります。また港区に住んでおり,自分は日中に取ることができないが,子が日中時間帯に戸籍を取れるなどといった場合に有効です。
広域交付を利用したい場合は,まず電話で確認をしてみましょう。こちらの制度は直系の親族しか使えない,代理人は交付してもらえないなど様々な制約があります。自分が本当に欲しいものが手に入るのか,諸条件含め確認しておいた方がいいでしょう。
また役所の人も慣れていないケースもあり,あらかじめ話しておいた方がスムーズです。
請求できる人
請求できる人は本人,配偶者,父母,祖父母,子孫に限られます。兄弟姉妹や代理人は請求できません。
※委任状による請求はできないことに注意が必要です。
従来の戸籍取得方法
広域交付制度が始まりましたが,従来の郵送にて戸籍を取り寄せる方法も利用できます。また兄弟姉妹は戸籍がとれないなど制約もございます。当事務所の司法書士といった専門家もこの広域交付制度は使えないため従来の方法で戸籍を取得します。
比較的家系図が単純で相続人が少ない場合はこの広域交付制度を利用することで全ての戸籍が集まり手続きができるかもしれません。
相続人がたくさんいて戸籍の収集が自力では困難な方はすべて一任できる「相続手続き丸ごと一括サポート」「相続不動産の名義変更一括サポート」もございます。自分で広域交付を使い集めてみたけど一部の戸籍が足りず,その収集を含めて相続手続きをお願いしたい場合もご相談可能です。